★ ★ 欧州議会選挙の報道をめぐるFORUM ★ ★
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 FORUM 設立の趣旨

どうしてこんないい加減なEU報道がまかり通るのか。
5月の欧州議会選挙のあと、7月には今後5年間のEU首脳人事も確定。11月には新体制が発足することになっている。
日本のメディアの欧州議会選挙報道は呆れるほどいい加減なものだった。大新聞、テレビニュースのほとんどが、「中道2派過半数割れ、EU懐疑派3割に迫り混迷状態」という見出しを掲げた。大間違いの誤報である。親EUの中道派は全議席の3分の2を超える圧倒的な多数を獲得したのだ。
別項の「日本メディアの大誤報」を読んでいただきたい。毎日新聞を除くすべてのメディアが、事実とまったく違う誤報記事を大見出しで書いていて、その後、3か月以上たつのに、誤報には頬かむりで知らん顔、一切修正は行われていない。
たしかにつねに過半数を占めてきたドイツの大連立与党CDU/CSUとSPDは、2017年9月の総選挙で後退して以来、退潮の傾向にあり、欧州議会での過半数割れが濃厚になっていた。しかし欧州議会はヨーロッパ規模で情勢を観る必要がある。CDUに代わって、同じ親EU中道派のフランスのマクロン党が大量の議席を取ることは間違いないところだった。
さらに注目すべきは緑の党の大躍進である。気候変動への危機感から緑の党は全ヨ-ロッパで急拡大しており、とくにドイツではSPDと入れ替わってCDUに迫る第2党の座を獲得していた。この数字は17年10月の二つの地方選挙と年末の世論調査ではっきりと報道されていた。緑の党はきわめて強力な親EU支持派である。
新しい中道4派が過半数割れどころか、十分の議席で勝利することは間違いないところだった。SPDの退潮を大きく書きたてた日本メディアで、入れ替わる緑の党の急伸を取り上げた記事は一本も見当らなかった。
EU当局は親EUの中道派が3分の2を超える圧勝を収めたことを発表し、東京のEU代表部のフロア大使も日本記者クラブで会見し、親EU派の勝利を確認した。しかし日本のメディアは、朝日も日経も、この会見をなぜか無視し、記事にしなかった。今日にいたるまで3分の2という数字をまったく記事にしていない。
なぜこのような理不尽な誤報が見すごされるのか。日本メディアの対応ぶりには、EUに対する敵意のようなものさえ感じる。日本とEUとの間にはとくに利害関係はないはずで、わざわざEUに敵対的になる理由はまったく考えられない。
いろいろ考えた末の私の結論は、日本メディアが、ロンドン情報を無批判に取り込んでいることに原因があると考える。ロンドンのメディア、特に影響力の大きい大衆紙はEU懐疑派で、はっきり反EUの論陣を張るものも多い。絶対離脱派の新首相ボリス・ジョンソンもThe Daily Telegraphのブリュッセル特派員として反EU記事を書きまくった記者だった。
いまや日本は英語万能時代、ドイツ語やフランス語を使うジャーナリストはきわめて少なくなっている。英語のメディアで信頼できるEU記事を書いているのは、The Economist のみである。
トランプがかき回す乱世の時代に、多国間主義の国際秩序を守るのは、EUと日本である。メディアの正しいEU報道なくして、この連帯作業を進めることはできない。日本の知力の源泉となる大メディアは朝日新聞と日本経済新聞だ。FORUMはこの両紙の具体的な記事を取り上げ、当事者と公開で討論するために開設する。決して喧嘩を売ろうというのではない。おだやかに論じあって正しいEU理解を深め合いたいと願うものである。



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